KOYOさんのアルバム「某所にて」

待ちに待っておりましたよ。

シンガーソングライターKOYOさんの1st.アルバムがついにリリースされました！

ちびたさん＆菊地信司さん＆私で飲んだくれてしゃべっている「裸王」というラジオ風コンテンツがありますが、それにKOYOさんがゲスト出演して下さったのが3年近く前のこと（シーズン２　第163回〜）。その頃から首を長くしてお待ちしていたのであります。

「某所にて」というこのアルバム、タイトルもジャケットも盤面もちょっとスッキリし過ぎているんじゃないかい？というぐらいスッキリしています。多分、CDショップに並んでいて”ジャケ買い”とか”タイトル買い”する人はいないんじゃないかと思うのです。

なんとなく、フォークかフォークロックの切々としたギター弾き語りが流れてきそうな感じだと思うのは私だけでしょうか？^^;;（KOYOさん、ごめんなさい！）

私は音楽をジャンルで聴くわけじゃないからよくわからないけど、ジャンルでいえばフォークもロックもブルースも入っているポップスで、アコースティックもエレクトリックも対等に溶け合っていると表現すれば良いのかな。

もしこのアルバムのジャケットを中身のイメージそのままにするならば、鮮やかな色彩が溢れかえるものになるでしょう。歌詞の中には、”虹””白い空””青い炎””赤”と色んな色が出てきますし、”カラフル””カラー”といった言葉も出てきます。そしてサウンド自体が実にカラフルで鮮やかであり、KOYOさんの明るい歌声と相まって陽光のような眩しさとぬくもり感をたっぷり含んでいるのです。

15曲収録されていますがトータル32分ぐらい。ノリ良く歯切れの良いリズムによる短い楽曲がほとんどなアルバムなので、小さくて美しくて目にも楽しいケーキの詰め合わせBOXみたいな感じ。

で、、、、

これは、凄い遊び心と技術を持つ飄々とした天才といった風情のパティシエが作ったケーキの詰め合わせなんです！！一つ一つのケーキは小さくても恐ろしく緻密に計算し尽くして作られており、どれ一つとして凡庸なものなどない。まず歌詞の言葉の小気味良さに始まり、ユニークなリズムトラックや凝ったアレンジやエフェクト使いなど、KOYOさんのサービス精神というかエンターテイナーとして音楽を味わう側をどんどん楽しませたいという意気込みがぎっしり詰まっております。

私、このアルバムを最初にJVCのコンポでスピーカー再生して聴きました。次に、PCに2000円ぐらいの安い割には帯域バランスの良いSONYのヘッドホン刺して聴きました。最後に私の試聴環境としては精一杯のPrism Soundのオーディオインターフェイス＆高解像度で空間再現に優れたモニターヘッドホンであるaudio technica ATH-R70xで聴きました。

正直、先の２つの聴き方の時はボーカル音量がやや物足りなくて、大変魅力的な歌声をしておられる（なおかつ上手い！！）だけに華やかなアレンジとサウンドに押され気味で勿体無いなと感じていたのですが、最後の試聴で全てのベールが取り払われたような圧巻の緻密さを堪能することとなりました。

歌唱の細やかな表情付け、演奏の確かさ、全てのパートの作り込みと音選びのセンス、立体的な音空間演出、それらが一気に鮮明に浮かび上がってきて、先のケーキの例えで言えばほんのり香らせてあったエッセンスやナッツの香ばしさや隠し味の存在を知って改めてその美味しさとありきたりでないところに納得した次第。ちゃんと空間を作ってあるのがわかるから小さく感じていたボーカルもちゃんと表情も露わに手前にいてくれるのがわかる存在感。

このアルバムを手にされた方々には、是非ともご自身の最高の試聴環境で一度はじっくり雑音も雑念も取り払って集中して聴いてみていただきたい！

一方、この楽しいアルバムはきっとドライブしながらカーステで聴いても絶対イイと思うんですよね。晴れた日に海岸沿いを走りながら聴いたらベストマッチでしょう。

休日に窓を全開にして爽やかな風を取り込みながらCDラジカセで再生してコーヒー飲みながら気軽に聴くのもまた良しとも思うし、歩いたり電車に乗ったりしながら聴くと見慣れた風景がいつもより色鮮やかに感じられるかも。

ちびたさん、さだぼうさんというこれまた凄腕かつ大変魅力的なアーティストさんが参加されているナンバーもあります。（私も光栄なことに１曲参加させていただいております。）

こちらで購入出来ます♪ CD-RじゃなくてちゃんとしたプレスCDなのにお安い。

一部収録曲のMVをYouTubeで視聴出来ますよ♪