「カエルニサレタ」リリース!
私のアルバムではなく菊地信司さんのアルバムなのですが、今回、私はミックスとマスタリングで自分の作品では経験したことのないほどの実に膨大な時間を費やしたので、半分自分のアルバムみたいなものだと勝手に思っております。
元々、信司さんは今回収録されているストーリーありきの一連の作品群をアルバムとして公開されるつもりだったところ、絵本+CDという形にしたいという理想型も脳内にあるものの実際に形にするのはなかなか難しく、ただSoundCloudにアップだけされていたんですね。
それがプロデュース力に優れるちびたさんの耳にとまり、「作品として凄くいいのに、(ストーリーを伝えるものとして)大事な歌が聞き取りにくくて勿体無い」という話になったので私がミックスさせていただくこととなったのでありました。
いやもう、、、そこからのたうちまわる数カ月間の始まりですよ、、、。(4月〜9月)
とにもかくにも、大変だったんです!!!ミックスが!!!(泣)
もーーーーー、S/N比極悪(聴感として3割ノイズ)、生活音入りまくり、中低域が異様に薄い!
どう考えても事故ってるんですよ、音声。コピー用紙に油性マジックで何か書いて裏から見たような音声なんです。(伝わりますかね?)
信司さんがご自分で混ぜてアップされていた音源はそうでもないので、トラックごとの書き出しが出来ないGarage Bandから無理やり書き出したファイルのためにそうなったのかなんなのかわかりませんが、とにかく音に量感がなくて困ったのなんの。
私は普段、自分の作品ではあまり強烈にEQだのコンプだの使うことはないのですが、今回ばかりはあらゆる化学調味料を引っ張り出してきててんこ盛りにしたって感じです。-_-;
曲によっては数百時間のたうちまわったりもしました。
そんなこんなでしたが、、、
バラエティに富んだ曲調といい、ギターとチェロとバイオリンとパーカッション(多分一つしかない)だけで物語の世界観やシーンを感じさせる見事なアレンジといい、聴き手を引き込まずにはいない朗々とした歌唱といい、哲学的ともいえる深い内容をときにコミカルに、ときに厳かに綴ったこの作品集はまぎれもない名作中の名作で、私は心底惚れ込んだがゆえにのたうちまわりながらも関われた幸せを噛み締めてもいたのです。
私がのたうちまわりつつ幸せで笑っちゃったというこのアルバム、聴いていただければきっと私の気持ちがわかっていただけるはず!
自分にこんな音楽が作り出せたらどんなにいいだろうかと、彼の才能を羨ましく思いもします。
そうそう、なんでこの配信の時代にわざわざディスクで販売されたか。
それはコンセプトが絵本だからです。信司さん手描きのブックレットをセットにすることが重要だったからであります。墨絵にインスパイアされた味わい深い絵の数々が盛り込まれていて、こちらもぜひ一人でも多くの方々のお手にとっていただきたい!(一枚1500円です。私は30万円分ぐらいの仕事をした感があるので、これは安いです!^o^)
信司さんて、つくづく地球規模な人だな。
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