KAWAI K4というシンセ〜シンセの魅力〜
KAWAIのK4というシンセの中古をヤフオクで7千円でゲット。昔楽器屋さんに勤めていたうちのダンナさんがこのシンセが好きなので買ってくれたのですが。
1990年前後に販売していたものでしょうか?定価でもどうやら15万円もしなかったようですが、これはなかなかな名器ですよ。価格を安く設定し過ぎたのと宣伝が下手で売れなかったんじゃないのかな?他社は誰でも知っているような大御所アーティストさんをガンガン看板にして売っていた時代でしたからね。
私は定価48万円した'92年製KurzweilのK2000を今も愛用しておりますが、自分がこれまであれこれ使って来た音源の中では、そのK2000に最も近いカラーであり、音の広がりというか浮遊感、リアル楽器のシュミレーション系はK2000に劣るものの(K2000も生楽器シュミレーション系は大したことないけど、それより、、。^^;)、その分輪郭がよりクッキリして煌びやかな音色のK4。もっといえば、RolandとKurzweilを混ぜてE-MU的な強さも少し足したような音質。リードやブラス系やベースなんかはENSONIQにはとうていかないませんし、ドラムに至ってはその使えない感じがやはりKurzweilに似ている、、と言ったら褒めているのかけなしているのかわからなくなるか。^^;
いや、褒めているんですよ。K2000を比較対象に持ってきたくなるってだけで、あの価格帯にしてとんでもなく凄い事なので!!K2000は一発入るとその曲の世界を塗り替える勢いを持った楽器ですからね!女王様の風格ですから。
当時の事なので16bitですが、生楽器の音をいかにも生っぽく再現したいとかいう事をシンセという楽器に求めていないなら(それが求められだしてから一時期シンセはカスみたいなのばかり増えてつまらない”代用楽器”に成り下がった。)、充分に”良い音”です。
また、エフェクトが実に独特なんですね。かなり個性的。へえ〜と思うような、他社製品にない効果のあるものが入っています。
シンセに詳しくない方々でも、「ムーグ」だの「プロフェット」だのが名器だという事はご存知でしょうし、ああいうものはお腹に響いて来るような厚みのある実に良い音ですが、そういう”生楽器に混ぜても負けない”ばかりがシンセの”良い音”の条件ではなく、ましてや、昨今の洗練されたソフトシンセのように”低域から高域までまんべんなく突き抜けて緻密”な音が絶対的に良いわけでもなく、どちらでもないけれども”それだから出せる魅力的な音”を出せるものは、名器といえると私は思うのです。人間でいうと、圧倒的なマッチョでも凄い美形でも大富豪でも有名人でもないけど、「なんか、いいんだよな〜〜。自分にとっては特別だな〜。」と思える人で、しかも同じように感じる人達がそこそこいる隠れた人気者で、お近づきになれたらメチャ嬉しい!♡みたいな。
「これはタダでもいらない」と思うシンセ音源が世の中には山ほどある中で(一例としてベ○ンガーとか)、こんな魅力的なシンセが今や数千円からせいぜい1万円ちょっとで手に入る機会が多いのですから、モノが増えると部屋が狭くなるし電気もくうから嫌〜〜〜と思われる方々にも、冒険心や好奇心があったらぜひ入手して使ってみていただきたいなあ。
24bitだの96Khzだの、いわゆるハイレゾ至上主義、スペック至上主義、リアリティ追求派な方々にはオススメしません。※生楽器のリアリティ追求派は、実際に生楽器を演奏しましょうよ!それ以上のものはないですから!!
と、生楽器大好きでシンセも大好きな私ですので、いろいろ語ってしまいました。
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